「収入保障保険は本当に必要?共働きなら配偶者の収入があるから不要では?」と思う方もいるでしょう。
収入保障保険は、万一亡くなった場合に遺族が毎月定額の保険金を受け取れる保険ですが、その必要性は家族の状況によって大きく異なります。
本記事では共働き・子育て世帯の判断基準を家計で整理します。
収入保障保険が「いらない」ケース
- 子なし共働きで、一方が亡くなっても残りの収入で生活できる
- 住宅ローンがなく、固定費が低い
- 十分な貯蓄(500万円以上)があり、万一の際の緊急資金がある
- 子どもが既に独立していて扶養家族がいない
収入保障保険が「必要」なケース
- 小さな子どもがいて、教育費・生活費の長期補填が必要
- 住宅ローンを抱えており、一方の収入が途絶えると返済が困難
- 片方が専業主婦(夫)または収入が著しく低い
- 自営業・フリーランスで遺族基礎年金のみ(遺族厚生年金なし)
共働き・子育て世帯での必要保険金額の計算
💡 必要な収入保障額の計算例(35歳・子ども2人の共働き世帯)
- 月の生活費(住宅ローン含む):35万円
- 配偶者の手取り月収:25万円
- 遺族年金(遺族厚生年金+遺族基礎年金):月約15万円
- 月の不足額:35万円 − 25万円 − 15万円 = −5万円(不足なし)
- → この場合、収入保障保険が不要な可能性が高い
※遺族年金は加入状況・子どもの数によって異なります
収入保障保険の月額保険料目安(月額15万円・60歳満了)
| 年齢 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 30歳 | 1,500〜2,800円 | 900〜1,700円 |
| 35歳 | 2,000〜3,500円 | 1,200〜2,200円 |
| 40歳 | 2,800〜5,000円 | 1,800〜3,000円 |
収入保障保険に代わる選択肢
収入保障保険が不要と判断した場合でも、以下の代替手段で万一のリスクに備えることができます。
- 貯蓄の積み増し:NISA・iDeCoで老後資金と緊急資金を同時に確保
- 団信の活用:住宅ローン完済時に死亡保障の代替機能として活用
- 少額の定期保険:収入保障保険の代わりに、葬儀費用・緊急費用程度の定期保険(500〜1,000万円)を持つ
収入保障保険の保険料相場と選び方のポイント
収入保障保険の保険料は、被保険者の年齢・性別・保険期間・保障月額・喫煙歴によって決まります。
35歳男性・月額15万円・60歳満了の場合、月払保険料の相場は2,000〜3,500円程度です。
選ぶ際のポイントは4つあります。
- ①保険期間の設定:子どもが独立する時期または定年退職年齢(60〜65歳)に合わせる。
- ②最低保証期間の有無:加入直後に万一があっても一定期間(2〜5年)の給付を確保できる商品を選ぶ。
- ③就業不能特約:死亡だけでなく長期就業不能状態でも給付が受けられるか確認する。
- ④非喫煙者割引:禁煙者は大幅な割引(20〜30%)が受けられるプランも多く、健康状態が良ければ積極的に活用したい。
複数社の見積もりを一括で取得できる比較サービスを使うのが最も効率的です。
遺族年金と収入保障保険の組み合わせ:必要保障額の計算方法
収入保障保険の必要保障額は「遺族年金を差し引いた毎月の不足額」から逆算します。
計算式は:【必要保障月額】=月の生活費 − 配偶者収入 − 遺族年金受給額です。
例えば、月の生活費28万円・配偶者パート収入8万円・遺族厚生年金11万円の場合、不足は月9万円。
子どもが独立するまで15年なら、総必要保障額は9万円×12ヶ月×15年=1,620万円です。
収入保障保険なら月9〜10万円の保障を60歳満了で設定すれば、この不足をカバーできます。
一時金型の生命保険で1,620万円を確保しようとすると保険料が大幅に高くなりますが、収入保障保険なら月1,500〜2,500円程度で実現できます。
収入保障保険を活用した「家族を守る設計」の実例
収入保障保険の活用例として、35歳・年収600万円の会社員(妻・子1人)のケースを見てみましょう。
月の生活費28万円・住宅ローン月12万円(団信加入済み)・妻パート収入月8万円・遺族厚生年金月11万円の場合:万一の際の収入は月19万円、支出(ローン消滅後)は月16万円で月3万円のプラスになります。
この世帯では収入保障保険なしでも家計は維持できますが、教育費ピーク(中学〜大学)には月5〜10万円の追加支出が見込まれるため、月10万円・15年間の保障を月2,200円で追加することが推奨されます。
一方、同じ35歳でも住宅ローンなし・賃貸(月15万円)の場合は毎月の収支が大幅に悪化するため、月15〜20万円の収入保障保険が必要です。
このように世帯の状況によって必要保障額は大きく異なります。
収入保障保険の注意点:申告内容と告知の重要性
収入保障保険に加入する際は、健康告知・職業告知が必要です。
告知義務違反があると、万一の際に保険金が支払われない「告知義務違反による解除」が生じるリスクがあります。
主な告知事項は、
- ①過去5年以内の入院・手術歴、
- ②現在治療中・服薬中の病気、
- ③身長・体重(BMI)、
- ④職業(危険な職業は割増保険料や加入制限がある場合も)、の4点です。
持病がある方は「引受基準緩和型(限定告知型)」の収入保障保険を扱う保険会社もあります。
ただし通常の収入保障保険より保険料は割高になります。
まずは健康な状態で複数社を比較し、自分に合った商品を見つけることが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 収入保障保険は何歳まで加入できますか?
多くの保険会社では45〜55歳まで加入できます。
ただし、加入年齢が上がるほど保険料が高く、保障期間も短くなります。
子どもが小さいうちの30〜35歳での加入がコスト面で最も有利です。
Q2. 遺族年金があれば収入保障保険はいりませんか?
遺族年金は公的な補助として重要ですが、受け取れる金額は現役収入より大幅に少なくなります。
遺族年金だけでは月の生活費が不足する場合は、収入保障保険でその差額を補填しましょう。
Q3. 収入保障保険の保険金は一括で受け取れますか?
多くの商品は毎月の年金形式での受取が基本ですが、一括受取(一時金)を選べる商品もあります。
一括受取の場合、受取総額は年金形式より少なくなることが多いです(将来分を割り引くため)。
まとめ:収入保障保険の要否を判断するための3ステップ
収入保障保険の要否を判断するには、次の3ステップが有効です。ステップ1:現状整理—現在の家計(収入・支出・貯蓄・ローン残高)と公的保障(遺族年金・傷病手当金・高額療養費等)の受給見込み額を洗い出します。ステップ2:リスク計算—万一の際に毎月何円不足するか、何年間その状態が続くかを試算します。
不足額×期間が「必要保障総額」の目安です。ステップ3:保険料の比較—必要保障額をカバーする収入保障保険を複数社で比較し、家計に無理のない保険料のプランを選びます。
この3ステップを踏まえると、「本当に必要な保障」と「適切な保険料」が明確になります。
まずは無料の保険比較サービスで現状を確認してみましょう。
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収入保障保険を検討する前に知っておきたい疑問
収入保障保険の保険料相場はいくらですか?
30代男性・月額10万円・60歳満了で月額1,500〜3,000円程度が目安です。非喫煙割引を利用すると20〜30%程度安くなります。複数社を比較して最安値を確認しましょう。
収入保障保険と定期保険はどう違いますか?
収入保障保険は保険金が毎月の給付金として支払われ、経過とともに総受取額が減少します。一方、定期保険は死亡時に一括で受け取ります。収入保障保険は遺族の生活費を補う用途に向いています。
収入保障保険はいつから加入するのがベストですか?
子どもが生まれたタイミング、または住宅ローンを組む際が加入の好機です。若いうちほど保険料が安く、長期間の保障が得られます。20〜30代での加入が最もコスパが高いとされています。
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この記事を書いた人
三上 はるか
FP(2級ファイナンシャルプランニング技能士)・保険ライター
2級FP技能士資格保有。共働き世帯・子育て世帯の保険見直しを専門に、医療保険・がん保険・生命保険・収入保障保険の情報を10年以上発信。
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