「子なし共働きなら収入保障保険はいらないのでは?」という疑問をお持ちの方は多いでしょう。
確かに子どもがいない場合は、相手が亡くなっても自分の収入だけで生活できることが多いです。
ただし、状況によっては収入保障保険が必要になるケースもあります。
本記事では、子なし共働きが収入保障保険の必要性を判断する条件と例外ケースを整理します。
収入保障保険が不要になる条件(子なし共働き)
以下の条件を全て満たす場合、子なし共働きの収入保障保険は必要性が低いと言えます。
✅ 収入保障保険が不要になる条件
- どちらかが亡くなっても、残りの1人の収入だけで生活費・家賃・ローンを賄える
- 住宅ローンがない、またはローン残高が少ない(団信でカバー済み)
- 貯蓄が十分あり(200〜300万円以上)、一時的な収入ゼロ期間も乗り越えられる
- 親への仕送りや経済的支援をしていない
例外ケース:子なし共働きでも収入保障保険が必要な場合
例外① 住宅ローンの返済額が大きい
住宅ローンの返済額が月20〜30万円以上で、一方が亡くなった場合に残りの収入だけでは返済が困難になる場合、収入保障保険が必要です。
団信はローン残高をカバーしますが、生活費・その他の支出は自己負担になります。
例外② 収入差が大きいカップル
夫が月収40万円、妻が月収20万円のように収入差が大きい場合、収入の多い方が亡くなると生活水準を大きく下げる必要があります。
特に家賃・ローンなどの固定費が高い場合、収入保障保険で毎月の補填をすることで生活水準を維持できます。
例外③ 将来子どもを考えている場合
近い将来(2〜3年以内)に子どもを考えているなら、今のうちに収入保障保険に加入しておくのが賢明です。
妊娠・出産後に加入しようとすると健康状態によっては条件が厳しくなることもあります。
また、若いうちに加入する方が保険料が安くなります。
例外④ 親の介護・仕送りをしている
親への仕送りをしている場合、一方が亡くなると仕送り分の収入が途絶えます。
残った配偶者が仕送りを続けながら自分の生活費も賄うのは困難になるため、収入保障保険での備えが必要です。
子なし共働きの収入保障保険:必要性判断チャート
| 状況 | 収入保障保険の必要性 |
|---|---|
| 子なし・ローンなし・収入差小さい | 低い(葬儀費用程度の死亡保険のみでOK) |
| 子なし・住宅ローンあり・収入差大きい | 中〜高(収入の多い方に必要) |
| 子なし・将来子どもを予定している | 中(今のうちに加入が有利) |
| 子なし・親への仕送りあり | 中〜高(仕送り分の補填が必要) |
収入保障保険の保険料相場と選び方のポイント
収入保障保険の保険料は、被保険者の年齢・性別・保険期間・保障月額・喫煙歴によって決まります。
35歳男性・月額15万円・60歳満了の場合、月払保険料の相場は2,000〜3,500円程度です。
選ぶ際のポイントは4つあります。
- ①保険期間の設定:子どもが独立する時期または定年退職年齢(60〜65歳)に合わせる。
- ②最低保証期間の有無:加入直後に万一があっても一定期間(2〜5年)の給付を確保できる商品を選ぶ。
- ③就業不能特約:死亡だけでなく長期就業不能状態でも給付が受けられるか確認する。
- ④非喫煙者割引:禁煙者は大幅な割引(20〜30%)が受けられるプランも多く、健康状態が良ければ積極的に活用したい。
複数社の見積もりを一括で取得できる比較サービスを使うのが最も効率的です。
遺族年金と収入保障保険の組み合わせ:必要保障額の計算方法
収入保障保険の必要保障額は「遺族年金を差し引いた毎月の不足額」から逆算します。
計算式は:【必要保障月額】=月の生活費 − 配偶者収入 − 遺族年金受給額です。
例えば、月の生活費28万円・配偶者パート収入8万円・遺族厚生年金11万円の場合、不足は月9万円。
子どもが独立するまで15年なら、総必要保障額は9万円×12ヶ月×15年=1,620万円です。
収入保障保険なら月9〜10万円の保障を60歳満了で設定すれば、この不足をカバーできます。
一時金型の生命保険で1,620万円を確保しようとすると保険料が大幅に高くなりますが、収入保障保険なら月1,500〜2,500円程度で実現できます。
収入保障保険を活用した「家族を守る設計」の実例
収入保障保険の活用例として、35歳・年収600万円の会社員(妻・子1人)のケースを見てみましょう。
月の生活費28万円・住宅ローン月12万円(団信加入済み)・妻パート収入月8万円・遺族厚生年金月11万円の場合:万一の際の収入は月19万円、支出(ローン消滅後)は月16万円で月3万円のプラスになります。
この世帯では収入保障保険なしでも家計は維持できますが、教育費ピーク(中学〜大学)には月5〜10万円の追加支出が見込まれるため、月10万円・15年間の保障を月2,200円で追加することが推奨されます。
一方、同じ35歳でも住宅ローンなし・賃貸(月15万円)の場合は毎月の収支が大幅に悪化するため、月15〜20万円の収入保障保険が必要です。
このように世帯の状況によって必要保障額は大きく異なります。
収入保障保険の注意点:申告内容と告知の重要性
収入保障保険に加入する際は、健康告知・職業告知が必要です。
告知義務違反があると、万一の際に保険金が支払われない「告知義務違反による解除」が生じるリスクがあります。
主な告知事項は、
- ①過去5年以内の入院・手術歴、
- ②現在治療中・服薬中の病気、
- ③身長・体重(BMI)、
- ④職業(危険な職業は割増保険料や加入制限がある場合も)、の4点です。
持病がある方は「引受基準緩和型(限定告知型)」の収入保障保険を扱う保険会社もあります。
ただし通常の収入保障保険より保険料は割高になります。
まずは健康な状態で複数社を比較し、自分に合った商品を見つけることが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 収入保障保険の代わりに定期保険でもよいですか?
定期保険は一括で保険金を受け取る形式で、収入保障保険は毎月受け取る形式です。
一括でまとまった資金が必要な場合(住宅ローン一括返済など)は定期保険、毎月の生活費補填には収入保障保険の方が適しています。
保険料は収入保障保険の方が安いことが多いです。
Q2. 収入保障保険はいくらの給付金が適切ですか?
子なし共働きなら「一方が亡くなった後に、残った配偶者の生活に不足する金額」が目安です。
月の生活費・ローン返済額から配偶者の手取り収入・遺族年金を引いた差額を毎月補填できる金額を設定しましょう。
Q3. 収入保障保険の保険料はどのくらいですか?
30代・月額15万円・60歳満了の場合、男性で月2,000〜4,000円、女性で月1,000〜2,500円が目安です。
定期保険と比べて保険料が安く、コストパフォーマンスが高い保険です。
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この記事を書いた人
三上 はるか
FP(2級ファイナンシャルプランニング技能士)・保険ライター
2級FP技能士資格保有。共働き世帯・子育て世帯の保険見直しを専門に、医療保険・がん保険・生命保険・収入保障保険の情報を10年以上発信。
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