生命保険を選ぶとき、「定期保険」と「終身保険」のどちらを選ぶべきか迷う方は多いです。
一方は保険料が安く、もう一方は一生涯の保障が得られます。
本記事では、2つの保険の違いを分かりやすく比較し、あなたに合った選び方を解説します。
定期保険と終身保険の基本的な違い
定期保険
- 保障期間:10〜30年(または60・65歳まで)
- 保険料:掛け捨て型(安い)
- 解約返戻金:ほぼなし(または少額)
- 特徴:同じ保障額でも保険料が終身より大幅に安い
- 向いている人:子育て世代・住宅ローン期間中
終身保険
- 保障期間:一生涯
- 保険料:積立型(高い)
- 解約返戻金:あり(長期ほど増える)
- 特徴:死亡保険金が必ず出る。相続対策にも使える
- 向いている人:相続対策・葬儀費用の準備
保険料の比較:同じ保障額でどれだけ差がある?
死亡保険金1,000万円の場合の月額保険料比較
| 加入年齢・性別 | 定期保険(20年) | 終身保険 | 保険料の差 |
|---|---|---|---|
| 30歳男性 | 約1,500円 | 約15,000〜20,000円 | 約10倍 |
| 30歳女性 | 約900円 | 約12,000〜16,000円 | 約13倍 |
| 40歳男性 | 約3,500円 | 約22,000〜30,000円 | 約7倍 |
| 40歳女性 | 約2,000円 | 約18,000〜25,000円 | 約10倍 |
※保険会社・商品によって異なります。あくまで目安です。
どちらを選ぶべきか?ライフステージ別の判断基準
定期保険が向いている人
定期保険は「特定の期間・特定のリスク」をカバーするのに最適です。
子どもが小さいうちや住宅ローン返済中は、家族への死亡保障が最も重要です。
この期間に限定して大きな保障を持ち、保険料を節約できるのが定期保険の最大のメリットです。
- 子育て中で万一の時の家族の生活費が心配
- 住宅ローンの返済期間中(団信で足りない部分をカバー)
- 保険料をできるだけ安く抑えたい
- 老後までに十分な貯蓄ができる見込みがある
終身保険が向いている人
終身保険は「一生涯の死亡保障+貯蓄」として機能します。
特に相続対策として有効で、死亡保険金は受取人が指定できるため、遺産相続のトラブル防止にもなります。
また、葬儀費用の準備として100〜300万円の終身保険に加入するケースも多いです。
- 相続税対策として死亡保険金を活用したい
- 葬儀費用・お墓代として確実に積み立てたい
- 貯蓄代わりに使いたい(解約返戻金が目的)
- 子どもが独立した後も死亡保障を持ち続けたい
「定期+終身」の組み合わせが最強という考え方
多くのFP(ファイナンシャルプランナー)が推奨するのは、「大きな死亡保障は定期保険で確保し、葬儀費用分は終身保険で準備する」という組み合わせです。
💡 おすすめの組み合わせ例(35歳・子ども1人の場合)
- 定期保険:死亡保険金2,000万円・25年(子育て期間をカバー)→ 月額約3,000円
- 終身保険:死亡保険金300万円(葬儀費用)→ 月額約8,000〜12,000円
- 合計保険料:月額約11,000〜15,000円
保険料を節約しながら必要な保障を確保する方法
保険を選ぶ際は「保険料の安さ」と「保障の手厚さ」のバランスが重要です。
まず家計で毎月無理なく払える保険料の上限を決め(手取り収入の5〜7%が目安)、その範囲内で必要な保障を最大化します。
保険料を抑える方法として、
- ①ネット専業の生命保険会社を利用する(対面型より20〜35%割安なケースが多い)、
- ②非喫煙者割引・健康体割引を活用する、
- ③不要な特約を外してシンプルなプランにする、
- ④複数の保険の重複(過剰保険)を整理する、といった方法があります。
一括比較サービスで現在の保険と他社プランを比較することで、同等の保障をより安く実現できることがあります。
加入前に確認すべき公的保障の活用
民間保険を検討する前に、公的保障制度の活用状況を確認することが重要です。
会社員・公務員であれば、
- ①健康保険の高額療養費制度(月の医療費自己負担に上限あり)、
- ②傷病手当金(病気・ケガで休業時に最長1年6ヶ月、標準報酬の2/3を支給)、
- ③遺族厚生年金(死亡時に遺族が受け取れる年金)、
- ④介護保険(40歳以上が対象の公的介護給付)があります。
これらでカバーできる範囲を把握したうえで「カバーできない部分」を民間保険で補う設計が合理的です。
公的保障が手厚い会社員・共働き世帯では、必要な民間保険の金額が自営業者より少なくなるケースが多いです。
保険の見直しで家計を最適化する:共働き世帯のチェックリスト
保険の見直しでは、以下のチェックリストを活用しましょう。
- ①現在加入している保険の一覧を作成し、保険料・保障内容・満期を整理する。
- ②各保険が「誰の・何のリスク」に対応しているかを確認し、重複や漏れを把握する。
- ③ライフステージの変化(出産・住宅購入・子どもの独立)で必要な保障が変わっていないか確認する。
- ④同等の保障が他社でより安く得られないか、一括比較サービスで確認する。
- ⑤解約や切り替えを検討する場合、「解約返戻金の有無」「新規加入時の健康告知」「保険料の変化」を事前に確認する。
保険料の節約額が月3,000〜5,000円でも年間3.6〜6万円、10年で36〜60万円の差になります。
定期的な見直しは家計改善の重要な一手です。
共働き世帯が陥りやすい「保険の罠」4選
共働き世帯が保険選びで陥りやすい失敗パターンを4つ紹介します。
- ①夫だけに保険をかける:妻もフルタイム就労の場合、妻の収入喪失リスクも同様に考慮が必要です。
- ②貯蓄型保険の過剰加入:終身保険・養老保険は保険料が高く資産形成効率が低いケースがあります。
NISAやiDeCoと比較検討しましょう。 - ③特約の積み重ね:主契約に多数の特約を付加すると保険料が膨らみます。
必要な保障を単体の保険でシンプルに揃える方が割安なことがあります。 - ④更新型保険の保険料上昇を見落とす:10年更新型保険は更新時に保険料が大幅に上昇します。
長期で見ると割高になりがちです。
これらの罠を避けるため、加入前に複数社の比較と専門家への相談を組み合わせることをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q1. 定期保険の満期後はどうすればいいですか?
定期保険の満期(保障期間終了)後は、保障がなくなります。
子どもが独立していれば死亡保障が不要になっていることも多いですが、医療保険やがん保険は継続が必要です。
満期前に次の保険を検討しておきましょう。
Q2. 終身保険を途中解約すると損しますか?
加入後10〜15年以内の早期解約は、解約返戻金が払込保険料を下回ることが多いため、損になります。
長期(20年以上)加入すれば払込保険料を上回ることもありますが、低金利の現代では増加幅が限定的です。
Q3. 収入保障保険と定期保険はどう違いますか?
定期保険は死亡時に一括で保険金が出るのに対し、収入保障保険は毎月一定額(例:月20万円)が保険期間満了まで支払われます。
家族の生活費の補填が目的なら収入保障保険が効率的でおすすめです。
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終身保険を検討する前に知っておきたい疑問
終身保険と定期保険の使い分けはどうすればいいですか?
葬儀費用・相続対策・老後の資産形成には終身保険、育て盛りの子どもや住宅ローンがある期間の万一への備えには定期保険が向いています。目的に応じて組み合わせるのが合理的です。
終身保険の保険料払込方法は何が得ですか?
短期払い(10年払いや60歳払済)は総保険料が安くなりやすく、老後の家計負担を減らせます。月払いより年払いの方が2〜5%割安になることが多いです。
終身保険の解約返戻金はいつ頃から増えますか?
多くの場合、払込期間の後半から返戻率が急上昇します。早期解約すると払込額を下回るため、最低でも10〜15年は継続することが前提です。解約前にFPへの相談をおすすめします。
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この記事を書いた人
三上 はるか
FP(2級ファイナンシャルプランニング技能士)・保険ライター
2級FP技能士資格保有。共働き世帯・子育て世帯の保険見直しを専門に、医療保険・がん保険・生命保険・収入保障保険の情報を10年以上発信。
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