「家族に死亡保障を残したいが、収入保障保険と定期保険のどちらがいいか分からない」という方は多いです。
どちらも「死亡時に保険金が支払われる死亡保険」ですが、保険金の受け取り方や保険料に大きな違いがあります。
本記事では両者を徹底比較し、共働き世帯に最適な選び方を解説します。
収入保障保険と定期保険の根本的な違い
定期保険
- 死亡時に一括で保険金を支払う
- 例:死亡保険金3,000万円が一括受取
- 保険金額が固定(一定)
- 保険料はやや高め
- まとまった資金が一度に必要な場合に向く
収入保障保険
- 死亡時から保険期間満了まで毎月保険金を支払う
- 例:月20万円×残り期間分(合計は減少していく)
- 保険金の総額が残存期間によって減少
- 保険料が定期保険より安い
- 遺族の毎月の生活費補填に向く
保険料の比較:同じ保障でいくら違う?
35歳男性・60歳満了・月額20万円(収入保障)/ 保険金3,000万円(定期)の比較
| 保険の種類 | 月額保険料 | 25年間の総払込額 | 最大受取額 |
|---|---|---|---|
| 収入保障保険(月20万×最大25年) | 2,500〜4,500円 | 約75〜135万円 | 約6,000万円 |
| 定期保険(一括3,000万円) | 5,000〜8,000円 | 約150〜240万円 | 3,000万円(一括) |
※収入保障保険の最大受取額は加入直後に亡くなった場合の合計。保険料は保険会社によって異なります。
共働き世帯にはどちらが向いているか
収入保障保険が向いている共働き世帯
遺族が毎月の生活費として必要な金額を補填してほしい場合に最適です。
子どもの生活費・教育費を毎月コンスタントに補填でき、一括で大金を管理する必要がない点も安心です。
また、保険料が安いため共働き世帯でも家計の負担が少なくなります。
定期保険が向いている共働き世帯
住宅ローンの繰り上げ返済や事業資金の補填など「一度にまとまった資金が必要」な場合に向いています。
また、相続財産として子どもに一括で残したい場合も定期保険の方が使いやすいです。
組み合わせがベスト
多くのFPが推奨するのは「収入保障保険+少額の定期保険(または終身保険)」の組み合わせです。
毎月の生活費は収入保障保険でカバーし、住宅ローン繰上返済費用・葬儀費用などは定期保険でカバーするという形です。
収入保障保険の保険料相場と選び方のポイント
収入保障保険の保険料は、被保険者の年齢・性別・保険期間・保障月額・喫煙歴によって決まります。
35歳男性・月額15万円・60歳満了の場合、月払保険料の相場は2,000〜3,500円程度です。
選ぶ際のポイントは4つあります。
- ①保険期間の設定:子どもが独立する時期または定年退職年齢(60〜65歳)に合わせる。
- ②最低保証期間の有無:加入直後に万一があっても一定期間(2〜5年)の給付を確保できる商品を選ぶ。
- ③就業不能特約:死亡だけでなく長期就業不能状態でも給付が受けられるか確認する。
- ④非喫煙者割引:禁煙者は大幅な割引(20〜30%)が受けられるプランも多く、健康状態が良ければ積極的に活用したい。
複数社の見積もりを一括で取得できる比較サービスを使うのが最も効率的です。
遺族年金と収入保障保険の組み合わせ:必要保障額の計算方法
収入保障保険の必要保障額は「遺族年金を差し引いた毎月の不足額」から逆算します。
計算式は:【必要保障月額】=月の生活費 − 配偶者収入 − 遺族年金受給額です。
例えば、月の生活費28万円・配偶者パート収入8万円・遺族厚生年金11万円の場合、不足は月9万円。
子どもが独立するまで15年なら、総必要保障額は9万円×12ヶ月×15年=1,620万円です。
収入保障保険なら月9〜10万円の保障を60歳満了で設定すれば、この不足をカバーできます。
一時金型の生命保険で1,620万円を確保しようとすると保険料が大幅に高くなりますが、収入保障保険なら月1,500〜2,500円程度で実現できます。
収入保障保険を活用した「家族を守る設計」の実例
収入保障保険の活用例として、35歳・年収600万円の会社員(妻・子1人)のケースを見てみましょう。
月の生活費28万円・住宅ローン月12万円(団信加入済み)・妻パート収入月8万円・遺族厚生年金月11万円の場合:万一の際の収入は月19万円、支出(ローン消滅後)は月16万円で月3万円のプラスになります。
この世帯では収入保障保険なしでも家計は維持できますが、教育費ピーク(中学〜大学)には月5〜10万円の追加支出が見込まれるため、月10万円・15年間の保障を月2,200円で追加することが推奨されます。
一方、同じ35歳でも住宅ローンなし・賃貸(月15万円)の場合は毎月の収支が大幅に悪化するため、月15〜20万円の収入保障保険が必要です。
このように世帯の状況によって必要保障額は大きく異なります。
収入保障保険の注意点:申告内容と告知の重要性
収入保障保険に加入する際は、健康告知・職業告知が必要です。
告知義務違反があると、万一の際に保険金が支払われない「告知義務違反による解除」が生じるリスクがあります。
主な告知事項は、
- ①過去5年以内の入院・手術歴、
- ②現在治療中・服薬中の病気、
- ③身長・体重(BMI)、
- ④職業(危険な職業は割増保険料や加入制限がある場合も)、の4点です。
持病がある方は「引受基準緩和型(限定告知型)」の収入保障保険を扱う保険会社もあります。
ただし通常の収入保障保険より保険料は割高になります。
まずは健康な状態で複数社を比較し、自分に合った商品を見つけることが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 収入保障保険の給付金は年金形式で受け取るのですか?
基本的には毎月受け取る年金形式ですが、一括受取(一時金)も選べる商品が多いです。
ただし、一括受取にすると受取総額が減少するため(将来分を割り引いた現在価値で計算)、毎月受取の方が合計額は多くなります。
Q2. 収入保障保険は早期に亡くなった方が受取額が多いですか?
はい、その通りです。
加入直後に亡くなった場合は残存期間が長いため受取総額が最大になり、満了直前に亡くなった場合は受取額が最小になります。
これは定期保険との大きな違いです。
Q3. 共働きで収入の差が大きい場合、どちらに多い保障が必要ですか?
収入が多い方が亡くなった場合の家族への影響が大きいため、基本的には収入の多い方により高い保障が必要です。
ただし、専業主婦(夫)が亡くなった場合でも家事・育児の穴を埋める費用(家事代行・育児サポート等)が発生するため、一定の保障は持っておきましょう。
まとめ:収入保障保険の要否を判断するための3ステップ
収入保障保険の要否を判断するには、次の3ステップが有効です。ステップ1:現状整理—現在の家計(収入・支出・貯蓄・ローン残高)と公的保障(遺族年金・傷病手当金・高額療養費等)の受給見込み額を洗い出します。ステップ2:リスク計算—万一の際に毎月何円不足するか、何年間その状態が続くかを試算します。
不足額×期間が「必要保障総額」の目安です。ステップ3:保険料の比較—必要保障額をカバーする収入保障保険を複数社で比較し、家計に無理のない保険料のプランを選びます。
この3ステップを踏まえると、「本当に必要な保障」と「適切な保険料」が明確になります。
まずは無料の保険比較サービスで現状を確認してみましょう。
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収入保障保険を検討する前に知っておきたい疑問
収入保障保険の保険料相場はいくらですか?
30代男性・月額10万円・60歳満了で月額1,500〜3,000円程度が目安です。非喫煙割引を利用すると20〜30%程度安くなります。複数社を比較して最安値を確認しましょう。
収入保障保険と定期保険はどう違いますか?
収入保障保険は保険金が毎月の給付金として支払われ、経過とともに総受取額が減少します。一方、定期保険は死亡時に一括で受け取ります。収入保障保険は遺族の生活費を補う用途に向いています。
収入保障保険はいつから加入するのがベストですか?
子どもが生まれたタイミング、または住宅ローンを組む際が加入の好機です。若いうちほど保険料が安く、長期間の保障が得られます。20〜30代での加入が最もコスパが高いとされています。
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この記事を書いた人
三上 はるか
FP(2級ファイナンシャルプランニング技能士)・保険ライター
2級FP技能士資格保有。共働き世帯・子育て世帯の保険見直しを専門に、医療保険・がん保険・生命保険・収入保障保険の情報を10年以上発信。
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