保険の乗り換えは「今の保険を解約して新しい保険に加入する」ことですが、手順を間違えると無保険期間が生じたり、健康状態の変化で新しい保険に入れなくなったりするリスクがあります。
正しい乗り換え手順と注意点を解説します。
保険の乗り換えが必要なケース
- 保険料が高すぎる:同じ保障内容でも他社の方が安い場合
- 保障内容が変化したニーズに合わない:結婚・出産・住宅購入で必要保障が変わった
- 更新のたびに保険料が上がって払えなくなりそう:更新型から非更新型への乗り換え
- 保険会社の経営状態が不安:財務健全性の高い会社に移したい
- 新しい保険商品の方が優れている:通院補償・先進医療など保障内容が充実した商品が出た
安全な保険乗り換えの正しい手順
| ステップ | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| ① 現在の保険内容を整理 | 保険証券を確認し、保障内容・解約返戻金・解約損を把握 | 解約損が大きい場合は乗り換えが不利なことも |
| ② 新しい保険を比較・選定 | 複数社の見積もりを取り、保障・保険料を比較 | 保険料だけでなく保障内容も必ず比較 |
| ③ 新しい保険に申込・審査 | 健康状態の告知・審査を経て新契約を締結 | 審査に落ちた場合を考慮して古い保険は解約しない |
| ④ 新しい保険の保障開始を確認 | 新しい保険の保障開始日を確認 | 保障開始前に古い保険を解約しない |
| ⑤ 古い保険を解約 | 新しい保険の保障開始後に古い保険を解約 | 二重払い期間が生じるが安全のために必要 |
乗り換え時の失敗事例
- 古い保険を先に解約した:新しい保険の審査に落ちた場合に無保険状態になる。
必ず新規加入が確定してから解約 - 解約返戻金の損失を計算しなかった:終身保険等を途中解約すると元本を大きく下回る場合がある
- 告知内容が変化していた:健康状態が悪化していると新しい保険に加入できない場合がある
- 同じ保障なのに保険料が増えた:年齢が上がっているため、同じ保障でも保険料が高くなることがある
解約返戻金の確認方法
乗り換えを検討する前に、現在の保険の解約返戻金を必ず確認しましょう。
確認方法は保険会社のWebサイト・カスタマーセンターへの問い合わせ・担当代理店への相談などがあります。
解約損(払込保険料総額ー解約返戻金)が大きい場合は、乗り換えのタイミングを慎重に検討する必要があります。
よくある質問(FAQ)
Q. 保険の乗り換えで等級は引き継げますか?(自動車保険の場合)
A. 自動車保険の場合は等級を新しい保険会社に引き継ぐことができます(等級の引き継ぎ証明書が必要)。
生命保険・医療保険には等級制度がないため、この問題は生じません。
Q. 乗り換え時に二重払いになる期間はどうすればいいですか?
A. 一時的に二重払いになることは安全のために必要なコストです。
新しい保険の保障開始を確認したらすぐに古い保険を解約することで、二重払い期間を最短にできます。
多くの場合1ヶ月以内に収まります。
Q. 保険の乗り換えで損をしないタイミングはいつですか?
A. 解約返戻金がピークを過ぎた後(終身保険等の貯蓄型の場合)、または掛け捨て型で解約返戻金がゼロ・少額の場合は乗り換え損失が少ない時期です。
ライフイベントのタイミングで保険料が安い若い年齢のうちに乗り換えるほど有利です。
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保険を検討する前に知っておきたい疑問
保険を選ぶ際に最初に確認すべきことは何ですか?
まず「誰のために・何のために・いくら必要か」を明確にしましょう。保険は目的別に設計するものです。死亡保障・医療保障・老後資金など目的を整理した上で、必要な保障額を計算することが重要です。
保険の見直しはどのタイミングで行うべきですか?
結婚・出産・住宅購入・子どもの独立・定年退職など、ライフイベントの変化時が見直しの好機です。一般的に3〜5年ごとの定期見直しをFPは推奨しています。
保険料が家計を圧迫している場合どうすればいいですか?
まず現在の保障内容を整理し、重複している保障・不要な特約を外すことで保険料を下げられます。公的保険(健康保険・雇用保険・労災)でカバーされる範囲を把握し、民間保険との役割分担を明確にしましょう。
保険料を節約しながら必要な保障を確保する方法
保険を選ぶ際は「保険料の安さ」と「保障の手厚さ」のバランスが重要です。
まず家計で毎月無理なく払える保険料の上限を決め(手取り収入の5〜7%が目安)、その範囲内で必要な保障を最大化します。
保険料を抑える方法として、
- ①ネット専業の生命保険会社を利用する(対面型より20〜35%割安なケースが多い)、
- ②非喫煙者割引・健康体割引を活用する、
- ③不要な特約を外してシンプルなプランにする、
- ④複数の保険の重複(過剰保険)を整理する、といった方法があります。
一括比較サービスで現在の保険と他社プランを比較することで、同等の保障をより安く実現できることがあります。
加入前に確認すべき公的保障の活用
民間保険を検討する前に、公的保障制度の活用状況を確認することが重要です。
会社員・公務員であれば、
- ①健康保険の高額療養費制度(月の医療費自己負担に上限あり)、
- ②傷病手当金(病気・ケガで休業時に最長1年6ヶ月、標準報酬の2/3を支給)、
- ③遺族厚生年金(死亡時に遺族が受け取れる年金)、
- ④介護保険(40歳以上が対象の公的介護給付)があります。
これらでカバーできる範囲を把握したうえで「カバーできない部分」を民間保険で補う設計が合理的です。
公的保障が手厚い会社員・共働き世帯では、必要な民間保険の金額が自営業者より少なくなるケースが多いです。
保険の見直しで家計を最適化する:共働き世帯のチェックリスト
保険の見直しでは、以下のチェックリストを活用しましょう。
- ①現在加入している保険の一覧を作成し、保険料・保障内容・満期を整理する。
- ②各保険が「誰の・何のリスク」に対応しているかを確認し、重複や漏れを把握する。
- ③ライフステージの変化(出産・住宅購入・子どもの独立)で必要な保障が変わっていないか確認する。
- ④同等の保障が他社でより安く得られないか、一括比較サービスで確認する。
- ⑤解約や切り替えを検討する場合、「解約返戻金の有無」「新規加入時の健康告知」「保険料の変化」を事前に確認する。
保険料の節約額が月3,000〜5,000円でも年間3.6〜6万円、10年で36〜60万円の差になります。
定期的な見直しは家計改善の重要な一手です。
共働き世帯が陥りやすい「保険の罠」4選
共働き世帯が保険選びで陥りやすい失敗パターンを4つ紹介します。
- ①夫だけに保険をかける:妻もフルタイム就労の場合、妻の収入喪失リスクも同様に考慮が必要です。
- ②貯蓄型保険の過剰加入:終身保険・養老保険は保険料が高く資産形成効率が低いケースがあります。
NISAやiDeCoと比較検討しましょう。 - ③特約の積み重ね:主契約に多数の特約を付加すると保険料が膨らみます。
必要な保障を単体の保険でシンプルに揃える方が割安なことがあります。 - ④更新型保険の保険料上昇を見落とす:10年更新型保険は更新時に保険料が大幅に上昇します。
長期で見ると割高になりがちです。
これらの罠を避けるため、加入前に複数社の比較と専門家への相談を組み合わせることをおすすめします。
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この記事を書いた人
三上 はるか
FP(2級ファイナンシャルプランニング技能士)・保険ライター
2級FP技能士資格保有。共働き世帯・子育て世帯の保険見直しを専門に、医療保険・がん保険・生命保険・収入保障保険の情報を10年以上発信。
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